TOP >> おおむたの宝もの100選

  このページは大牟田市役所に勤務する主査・主任で構成する互助組織「大牟田市役所主査・主任会」で編集され発刊された「大牟田の宝もの100選」という本の中から隔週ひとつづつ紹介していくページです。
|市内のどこからでも見える、市民の心のふるさと|
自然・風景
Vol.3
三池山
▼大牟田市大字今山
▼JR大牟田駅から西鉄バスで普光寺下車。
登山口まで徒歩5分、頂上までは約30分

 

 大学時代、帰省する列車の窓から三池山が見え始めると、なぜか心がほっとした。ふるさとに帰ってきた実感がしみじみとしたものだ。子供の頃から、嬉しい時、悲しい時、いつでも東の方を見やると、そこには三池山が高くそびえていた。
 三池山は標高388メートル、市内で一番高い山である。四季折々、私たちにさまざまな姿を見せてくれる。春になると、年末に野焼きされていた茶臼原の草原一面に若草が萌えてくる。
1978年から整備された生活環境保全林では、白いコブシの花や赤いヤブツバキ(大牟田市の花)が咲く。やがてスダジイやクスノキなどの新緑があざやかに全山を覆う。
 夏が来れば、クヌギ(大牟田市の木)」の樹液を求めでカブトムシやクワガタムシが飛び交う。また、ホトトギス、オオルリ、サンコウチョウなどの夏鳥も毎年繁殖に渡ってくる。
 秋が訪れた遊歩道を行くと、アケビのおいしそうな実が銃間に見つかり、足元でリンドウの可憐な花たちに出逢うこともある。冬の夜には、暗闇の中からフクロウの不気味な声が聞こえ、ムササビが木立の間を滑空し、タヌキが獣道を歩く。
 三池山には植物906種、野鳥68種、昆虫はアカスジキンカメムシ、トゲマグソコガネなどの珍種が見られ、多様性に富んだ自然が残されている。
 スギ、ヒノキ、竹林などの林業資源も豊富だ。木材価格の低迷と労働力不足のため荒廃している山林が見受けられるのが残念だ。しかし、樹齢100年近い貴重なクスノキ郡も見られる。「福岡県森林浴百選」にも選ばれ、市民には手頃のハイキングコースである。茶臼原からは阿蘇、雲仙、多良岳の眺望もよく、元旦には初日の出を拝む人も多い。三池山の地質は中生代の花崗岩で白黒模様の岩があちこちで露出している。尾根を境に東側は熊本県南関町である。
 三池宮にはツガニ伝説で有名な三つの池がある。玉姫様を襲う大蛇をツガニ(サワガニ)がハサミで三つに切り、その血が三つの池になったというもので、三池の地名の由来にもなっている。中世の豪族三池氏の山城の跡であることを物語る石垣が三池宮に現在も残されている。
 三池山は、水源の森、土砂流出防備保全林として、市民生活に大切な公益的機能を果たしている。市民の心のふるさととして、その緑を永遠に守っていきたい。


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